泉 -izumi-

長濱蒸溜所さんは、2016年に稼働した日本最少クラスの蒸溜所です。

作り手の想いは一つ。

ここで造られたクラフトウイスキーが100年後にたくさんの方々に喜んでいただけるように、という想いで造っておられます。

代表するウイスキー「AMAHAGAN」は、2020年にレギュラーシリーズ4本中3本がWWC(ワールドウイスキーアワード)で受賞。

設置された個性的なポットスチルの形状は非常に珍しく、他では味わうことのできない唯一無二の原酒を生み出します。

今回長濱蒸溜所さんとプロダクトに込めた想いは、

同じ長浜で商いをさせていただいている身として、何か長浜に恩返しができないかと言う想いで、このプロダクトが生まれました。

一人でも多くの方にこの地を知ってほしい。

そして、ウイスキーと漆の素晴らしさを体感してほしいと願いを込めています。

「いいウイスキーには、いい水が必要不可欠」と言われています。

滋賀県長浜市は琵琶湖の麓であり、霊峰伊吹山との間に位置する、非常に水に恵まれた地域でウイスキー造りをしています。

そして、ウイスキーは「命の水」と呼ばれるほど、水が大切なこと。

そんなところから「泉」というワードを連想しました。

伊吹山をはじめ、琵琶湖を囲む山々から流れこむ仕込み水をつかってつくられたウイスキーを、是非このカップでご賞味ください。

そしてもう一つ。

私も昨年修復に携わらせていただいた、ユネスコ無形文化財に登録されている長浜の一大イベント"長濱曳山祭り"があります。

その、山車の製作者であり、長浜の歴史を語る上では欠かせない人物。

日本の伝統的技術を持つ宮大工でもあり、長浜の数々の社寺仏閣を製作。

仏壇にも深く精通しており、「長浜仏壇」の原型を造ったと言われています。

それが、

『藤岡 和泉』（フジオカ イズミ）

素晴らしい職人が、長浜の地にいたことを、語り継ぎたい。そして、みんなに知って欲しい。

「泉 -izumi-」は、長浜の名匠から一文字いただいています。

それが長浜で小さな仏壇屋を営む、私の込めた想いです。

単にウイスキーグラス(テイスティンググラス)と言っても、通常はガラス製のものがほとんどです。

漆を塗るとなれば、木製の素地が必要。

ましてや、木でコップをつくる轆轤(ろくろ)の技術では、ウイスキーカップをくり抜くのは至難の技とされてきました。

それを漆の堅牢性を活かし、ギリギリの薄さで実現しました。

①リムをとにかく薄く

リムの薄さはなんと1mm。

ガラス製のテイスティンググラスよりも薄く、唇に触れた時に違和感なく、ウイスキーが滑らかに口の上に流れ込みます。

②リムに返しがある

この形状により、ウイスキーが滑らかに舌の中央に流れ込み、ウイスキー本来の味がしっかりと感じることができます。

デザインにおいても、この美しいリムの反り具合にはこだわりました。

③中の形状"ボウル"が膨らんでいる

ボウルに適度な膨らみで、ウイスキーの香りが広がりやすくなっています。

そして、ボウルから飲み口が狭まっていることにより、アルコールの蒸散を遅らせ長く香りを楽しむことができます。

リムの口径は、飲んでいる時に鼻と口を覆うちょうどいいサイズになっています。

ウイスキーを本気で作る者と、漆で本気でモノづくりをする者とで作った、

ウイスキーテイスティング漆カップ「泉 -izumi-」

是非、手にとってご体感ください。

※カップは一つ一つ職人が手作りしています。制作から完成までに３ヶ月〜４ヶ月程かかります。

数に限りがありますのでご理解ください。